初心者でも6か月あれば完走できるマラソン練習法
マラソン初心者の方がフルマラソンを完走するために最大で6か月間の練習が必要です。必要な基礎さえできればマラソンは完走できるのでそのためのトレーニングメニューを紹介しましょう。
マラソンの練習っていったい何をしたらいいのかわからない。どれぐらいの期間、どんな練習をしたらいいの?
今まで運動したことがない人でもマラソン用の練習をすれば長くても6か月もあれば最低限の完走できるための基礎ができるよ。
悩む前にまずはやってみることが大事だね。
マラソンを走ってみたい、市民マラソンに参加したいと思っても「そんな体力ない」「練習方法がわからない」と諦めていませんか?
初心者ランナーでもフルマラソンを走るための練習をしっかりと行えば長くても6か月あれば最低限の完走するための基礎を作ることができます。
せっかくマラソンに興味が出たんだから半年間頑張って練習してみませんか?そのためのトレーニングメニューを紹介しましょう。
マラソン初心者が初めに決めておくべき目標と必要な完走するためのメニュー
マラソン初心者のあなたがトレーニングを知りたいという気持ちはわかります。だけどまずはあなたの目標をしっかりと決めておきましょう。この目標がしっかりとしていないと気持ちがブレてしまいます。
マラソンを完走するためには最大でも6か月の練習が必要です。だから途中で練習をやめてしまわないことが大事です。以下をまずしっかりと設定しましょう。
- あなたが出走するマラソン大会は何?
- その大会の制限時間は?
- 1週間に最低何日走れる?
あなたが出走するマラソン大会はなに?
マラソン練習を始めたい人はおそらくすでに市民マラソンに当選した、もしくはこれからエントリーするという人だと思います。
日本で一番有名な東京マラソンやあなたのお住まいのご当地マラソンなどもあると思います。たくさんのレースの中からあなたが参加する、もしくは参加したいレースは何かはっきりとしておきましょう。
なぜならレースが決まっているとそれまでのトレーニングのメニューや目標を作りやすく練習しているあなた自身が迷わないというのが大きいからです。
あなたが参加するマラソン大会の制限時間は?
東京マラソンや神戸マラソンのような都市型のマラソン大会であれば制限時間が7時間というところもあります。しかし一部では5時間や6時間のところもあるのでまずは確認してください。
当サイトで人気のマラソン大会を紹介しており、そのなかで制限時間についても触れていますのでまずはチェックしてみてください。
■走っておきたい人気の市民マラソン・ご当地マラソンの詳細や見どころ
制限時間がわかればだいたいどれぐらいで走らなければならないというのがイメージできると思います。ちなみに7時間制限であればよほどのことがない限り完走できるのでそこまで気を張る必要もありません。
1週間に最低何日練習として走れる?
練習量をどれだけとれるか。これが一番大事です。
だけど勘違いしないでほしいのが毎日走るのは逆にいいことでもありません。半年間でマラソンを完走するためには週に2回、または3回程度の練習で実は十分なんです。より速いタイムを狙っている場合にはそれ相応に必要になりますが初マラソンであればそこまではしなくていいです。
週に1回練習できるか、できないかわからないというのであれば正直フルマラソンは難しいかもしれません。さすがに週に1回では練習日に雨など降ったら走れなくなりますよね。
本気でマラソンを楽しみたいと思うのであれば半年間は週に2~3回は走ることをあなた自身で決めてください。
マラソン初心者が用意した方がいい道具は?
基本的にはマラソン初心者に必要なアイテム、グッズで紹介している記事を参考にしてほしいのですが、最低限これだけは必要というものは、
- ランニングシューズ
- ランニングウェア
この2点は大事ですが、ランニングシューズは必須です。
その他にもランニングタイツやランニングウォッチ、ランニングソックスなどあれば便利な物がたくさんありますが、これらは無くても走れます。お小遣い的に厳しいという場合はウェアの代わりにTシャツなどでもいいですが汗をかくので不快感が出ると思います。
ランニングが楽しくなってきたり、足のケガやトラブルなどが出てきたときにはタイツやソックスの購入を検討してください。専用アイテムはそれだけ効果も高いから余裕があれば買っておいた方がいいのが正直なところです。
ランニングシューズの選び方に関しては失敗した私がアドバイスする初心者のランニングシューズの選び方を参考にしてください。
フルマラソンを完走するための練習イメージ
初心者のあなたがフルマラソンを完走するための練習イメージです。
- 1か月目:運動する習慣をつくる。
- 2か月目5㎞を走れるようになる。
- 3か月目10㎞(60分以上)をらくに走れるようになる。
- 4か月目週に1回20㎞(120分以上)を走る
- 大会3週間前:30㎞を走る。
1か月目、2か月目と期間を入れていますが、これは練習する人によって体力や運動歴が違うので平均的なイメージです。だからこの通りにいかない人も出てくるし、どんどん先に進む人もいます。
最終目標的には走るマラソン大会の3週間前に30㎞を走るということです。このことについては以下で詳しくお話しします。
1か月目:運動する習慣をつくる。
■1か月目の目標
- 週に2~3回ランニングシューズを履いて歩く。
- 30分から60分早歩き出来るようになったら次のステップへ。
- この歩く期間にこれから練習するランニングコースを見つける
マラソンの練習を始めよう!と思ってもいきなり走りだすのはマズいです。なぜなら運動をしてこなかったあなたが思っている以上に走れません。
またいきなり無理をしてしまうと疲れたり、足を痛めてしまった場合に急にテンションが下がりやめるきっかけを探すようになります。
まずは週に2~3回ランニングシューズを履いて歩くことから始めましょう。
運動することを習慣化する、それが大事です。早歩きで30分から1時間歩けるようになったら次のステップに進みましょう。それまでは走りたくても無理をしない方がいいです。このあとからたくさん走ることになるので基礎固めが大事です。
またこの期間にこれから練習でお世話になるランニングコースを見つけておきましょう。
2か月目5㎞または30分を走れるようになる。
■2か月目の目標
- 週に2~3回5㎞または30分間走れるようになる。
- 5㎞または30分走れるようになったら次のステップへ。
- 速く走る必要はない、むしろ怪我の原因になる。
2か月目としていますが、ほとんどの人はもっと早く到達していると思います。この期間の目標が5㎞または30分走れる脚力をつけることです。実はこのパートは今後基本の練習として続けていきます。
走ると言っても全力で走る必要はありません。あなたがしんどくないと思う速さで走りましょう。つまりあなたがしんどいと感じたらオーバーペースなんです。
この期間にぜーぜーとなるような追い込む練習は一切必要ありません。今後しんどい思いをすることになりますし、余裕をもって走ることが大事です。また走っていてしんどい時には歩いても構いません。
むしろ無理はしない。
5㎞や30分を走ることになるとGPS付きのランニングウオッチがあればとても便利です。ランニングウオッチの必要性についてはこの記事を参考にしてください。
3か月目10㎞(60分以上)をらくに走れるようになる。
■3か月目の目標
- 週に1回10㎞または1時間のランニングに挑戦する。歩いてもOK
- 基本は5㎞または30分走る
- 10㎞の練習をした翌日は練習をしない
そろそろマラソンの練習っぽくなってきましたね。この期間の目標が10㎞または60分をしっかりと走れるようになることです。
週に1回必ず、10㎞または60分走の練習を入れます。それなりに時間や体力も使うので休日に練習を設定するのがおすすめです。出来る限り走り切れるのが理想ですがしんどい時には歩いても構いません。
10㎞、60分走のコツはあなたがしんどくないペースを体で覚えてそれをコントロールできることです。
このあなたにとってのしんどくないペースがわかればそのペースで淡々と走る練習とスタミナをつけていけばマラソンは完走できます。
注意点としては10㎞を走り始めたころは結構疲れます。太ももの筋肉が痛くなったり、足が攣りそうになったり、マメができるかもしれません。
だからこの10㎞練習をした翌日は休む日に設定しましょう。この練習をする頃には足に疲れもたまりやすくランニングでなりやすい怪我も起こすかもしれません。
その他の練習日は5㎞または30分走を続けていきましょう。
このステップの合格ラインが10㎞をそれなりに余裕をもって走れるようになることです。ここが一番のきついポイントであり、ここさえ乗り越えればマラソン大会で完走も近いです。
自分に負けずにコツコツと練習を積み重ねていきましょう。
4か月目2週に1回20㎞(120分以上)を走る
■4か月目の目標
- 週に1回10㎞または1時間のランニングをする。
- 2週間に1回20㎞または120分のランニングに挑戦する
- 10㎞、20㎞の練習をした翌日は練習をしない
ここまできたらおそらくハーフマラソンも完走も余裕になっていると思います。前哨戦やマラソン大会ってどんな雰囲気かを知っておくためにもエントリーしてみるのもいいですね。ただし必須ではありません。
この期間の練習はもうすでに初心者さんのマラソン練習ではなくなってきています。そうです、ベテランランナーとほぼ同じ練習であり、ここまで来たらあとは本番に向けての基礎トレーニングとなります。
この期間の目標が、2週間に1回の20㎞または120分走です。ここを走り切れるなら実力的にも相当なものです。逆に走れない場合もそれでいいんです。
なぜなら20㎞走る、120分走るのがどれだけしんどいかを知っていればレース本番で無理はしなくなるし、あなたにとって何が必要かが見えてきます。
正直なところ20㎞を走る、または歩きながらでも到達できれば制限時間7時間の大会であればおそらく完走できます。だから走れないと思ってもあきらめず練習を続けていくことになります。
最終的な練習がこのパートとなるのでレース3週間前まではこの練習を続けてください。
大会3週間前:30㎞を走る。
■最終目標
- 大会3週間前に30㎞または180分走る
- 走れなくてもOK、歩くのを含めて30㎞または180分間体を動かし続ける
- 残りの期間はハードな練習は不要、焦らず5㎞または10㎞を走る
いよいよ本番のマラソンレースが近くなりました。この時期になると練習もっとしないといけないのかな?なんて焦るころですが、ここまで来たらきっと完走できます。
レース3週間前に30㎞または180分を走るまたは歩くなどして体を動かし続ける理由は、
- 本番前の自信になる。
- 本番を想定できる。
- 重い足をあえて作っておく。
- 30㎞の壁を体感しておく。
30㎞を走れる、または足を動かし続けることができれば制限時間が厳しくなければ後半歩いてでもマラソンは完走できます。またこれだけの距離を走ればあなたのペースがそれでいいのかを判断できます。
途中でバテたらペースが速すぎると修正することができますよね。
またマラソンには30㎞の壁というものがあり、どれだけ練習を積んできたベテランランナーでも急に走れなくなったり、足が止まることがあります。これはペースの問題でもあり、スタミナ不足でもあります。
30㎞走は1度だけしか走りません。この練習のときにはレース本番で着るウェア、シューズ、水分や補給食をもって臨んでください。本番を想定したつもりで練習をしましょう。
30㎞または180分を走り切れば足へのダメージは相当なものとなっているはずです。これはマラソンまでの残り3週間でゆっくり回復していくので、残り期間は無理なく5㎞またが10㎞を走るようにしてください。
レース本番で「重めの足」の状態だったらマラソンに一番最適な状態です。
市民マラソンは大勢の方が応援してくれて気持ちが高ぶります。周りのランナーにつられてつい早く走ってしまうこともあるのでペース管理が難しいのです。だから「重めの足」の状態であれば無理はできませんので淡々とペースを刻んで走ることができるはずです。
マラソンの練習以外にも知っておいた方がいい本番で完走できるノウハウ
レース本番の前日の食事で注意することや聞いたこともあるかもしれませんがカーボローディングについて。
マラソン本番ではどこを走るのがいいのか、起こりやすいトラブルやケガなど実際に走って経験した人じゃないとわからないコツやノウハウがあります。
それらについてはマラソン初心者がレース、大会で完走するコツ
でまとめていますので参考にしてください。
まとめ
やや駆け足で紹介しましたがマラソン初心者のあなたがフルマラソンを完走するための練習というのはシンプルと思いませんでしたか?
タイムを狙うような中級、ベテランランナーであればスピード練習も必要になってきますが、初心者のあなたにはやる必要はありませんし、無理にやると怪我の原因にも繋がります。
初心者のあなたがフルマラソン完走するためにはコツコツ練習すること、完走するまでは練習を続けること。
これだけです。そのための最低限の練習方法について紹介しました。あとはあなたが本気でやるのか?それだけです。
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